マラソン前日

マラソン前日って走る? 走らない?正解はどっちなのか解説

いよいよマラソン大会が明日に迫ってきたけれど、マラソン前日 走る 走らないってどうなんだろう?と迷ってしまうこと、ありますよね。

本番に向けて少しでも身体を動かして調子を確かめておいた方がいいのか、それとも完全に休んで疲労を抜いた方がいいのか、すごく気になりますよね。
特に初めての大会だったり、自己ベストを狙っている大切なレースだったりすると、前日のちょっとした過ごし方が結果に響くのではないかと不安になってしまうお気持ち、本当によくわかります。

この記事では、そんな直前の不安や悩みを抱える市民ランナーのあなたに向けて、大会前日の正しい過ごし方をお伝えしていきます。
最後まで読んでいただければ、「明日はこれでいくぞ」という迷いのない状態で、リラックスして自信を持ってスタートラインに立てるようになりますよ。
これまで何ヶ月も積み重ねてきた努力を無駄にしないために、一緒に最高のパフォーマンスを発揮するための準備をしていきましょうね。

大会前日は身体を休めて「走らない」のが基本とされています

大会前日は身体を休めて「走らない」のが基本とされています

マラソン前日 走る 走らないの疑問に対する結論からお伝えしますと、基本的には「走らない」ことが推奨されているんですね。

この結論を聞いて、もしかしたら「えっ、1日でも休むと不安になるのに…」とか「せめて軽く汗を流しておかないと、明日身体が重くなりそう」と感じた方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は私も、マラソンを始めて最初の頃は皆さんと同じように、前日の過ごし方でとても悩んでいたんです。
私は現在43歳で、食品会社で正社員として働きながら、3年前からマラソンを楽しんでいます。
会社の先輩に触発されて走り始めたのですが、初めて出場した田沢湖マラソンや仙台ハーフマラソンの前日は、もう不安で不安で仕方がありませんでした。

「ここで休んだら、これまで苦労して積み上げてきた走力が一気に落ちてしまうんじゃないか」
「せめて3キロくらい走っておかないと、明日の本番で脚が動かなくなってしまうかもしれない」
そんなふうに焦って、いてもたってもいられなくなるお気持ち、すごくわかりますよね。

私は『マラソンマン』という漫画が大好きで、主人公のようにギリギリまで熱く走り込みたい衝動に駆られたこともあったんです。
でも、私の座右の銘は「シンプルイズベスト」なんですね。
色々と複雑に考えて直前に焦って動くよりも、余計なことをせずにしっかりと身体を休めることこそが、一番シンプルで効果的なアプローチだと考えるようにしました。

実際に私が田沢湖マラソンを完走した時は、思い切って前日は一切走らないという選択をしました。
その代わり、家で子どもたち(小学3年生の長男や6年生の次女)と一緒に大好きなテレビゲームをして、大笑いしながらリラックスして過ごしたんですね。
その結果、当日の朝は脚が羽のように軽く感じられて、心配していたスタミナ切れも起きず、最後までしっかり走り切ることができたんですよ。
ですから、皆さんも「走らない勇気」を持つことが、本番での成功に直接つながると信じてみてくださいね。

前日に走るのを控えたほうがいい3つの大切な理由

前日に走るのを控えたほうがいい3つの大切な理由

では、なぜマラソン前日は走らないほうがいいと言われているのか、その理由についてもう少し詳しく見ていきましょう。
専門家の見解などを踏まえると、大きく分けて3つの重要な理由があるとされています。

大切なエネルギー源である「糖質」を温存するため

一つ目の理由は、私たちの身体を動かす大切なエネルギー源である「糖質」を、本番に向けてしっかりと蓄えておくためなんですね。

マラソンという42.195kmの長丁場において、メインとなるエネルギー源は糖質と脂質だと言われています。
食品会社で働いている私としては、食べ物がどのように身体のエネルギーに変わっていくのか、いつも気になって調べてしまうのですが、食事から摂取した糖質は「グリコーゲン」という形に変わって、筋肉や肝臓に蓄えられるんですね。
そしてこのグリコーゲンは、私たちが走るためのガソリンのような役割を果たしてくれます。

もし、マラソンの前日に不安に駆られて走ってしまうと、せっかく数日前から食事に気をつけて蓄えてきたこの貴重なグリコーゲンを、本番前に無駄に消費してしまうことになります。
これって、すごくもったいないと思いませんか。
車で例えるなら、長距離のドライブに出発する直前に、意味もなく近所をぐるぐる走り回ってガソリンを減らしてしまうようなものかもしれませんね。

本番の30km地点などで多くのランナーに訪れると言われる「魔の壁」を乗り越えるためには、体内にどれだけ糖質が残っているかが勝負の大きな分かれ目になるとされています。
だからこそ、前日は走らずにエネルギーをタンクいっぱいに満タンにしておくことが、レース後半のパフォーマンス低下を防ぐために何より大切なんですね。
「エネルギーを貯金しているんだ」と考えれば、走らないことへの罪悪感も少し和らぐかもしれませんね。

疲労の蓄積と目に見えない筋肉のダメージを防ぐため

二つ目の理由は、疲労を溜め込まないことと、筋肉への微細なダメージを避けるためです。

これは多くの方が気になっているポイントかもしれませんが、前日に数キロ走ったり少しばかりトレーニングをしたからといって、心肺機能や筋力がその日のうちに急激に向上することはまずないと言われています。
トレーニングの効果が身体に現れるまでには日数がかかるため、前日の練習は走力アップにはつながらないんですね。
それどころか、走ることによる着地の衝撃で、筋肉には目に見えない小さな損傷が起きてしまうリスクがあります。

「たった数キロ、ゆっくり走るだけだから大丈夫」と思うかもしれませんね。
でも、本番に向けて少しでも身体をフレッシュな状態にしておきたい時に、わざわざ自分の筋肉を傷つける必要はないですよね。
私たち市民ランナーは、日々の仕事や家事、育児などで、ただでさえ日常的な疲労が溜まりがちです。
私も普段、仕事が終わってから夜暗い中を走ったり、週末に高校2年生の娘の学校行事に参加した合間を縫って練習したりしているので、年齢的にも疲労の抜けにくさは身をもって感じています。

直前の練習はプラスになるどころか、疲労を上乗せしてしまうマイナス要因に働いてしまうかもしれない。
そう考えると、前日は何もしないのが一番の特効薬だということがわかりますよね。
これまで十分すぎるほど練習してきたご自身の身体を、最後の一日は優しく労わってあげてくださいね。

脚力を徹底的に休ませて当日の長丁場に備えるため

三つ目の理由は、当日の過酷なレースのために、脚力を徹底的に温存しておくためなんですね。

マラソンは自分の足裏だけで42.195kmという途方もない距離の衝撃を受け止めながら進む、非常に過酷なスポーツです。
そのため、前日の過ごし方の基本は「立たず、歩かず、走らず」だと言われているんです。

私たちは日常生活の中で、普通に立ったり歩いたりするだけでも、無意識のうちに脚の筋肉を使っています。
特にマラソン大会の前日は、受付のために広い会場をあちこち歩き回ったり、遠征での参加であればせっかくだからと観光に出かけたり、美味しいものを求めて街を散策したりと、意外と歩数を重ねてしまうことが多いかもしれませんね。
スマートフォンの歩数計を見ると「前日なのに1万歩も歩いていた!」なんてことも、市民ランナーあるあるではないでしょうか。
そうやって気づかないうちに、ふくらはぎや太ももに疲労がどんどん溜まっているんですね。

だからこそ、意識して脚を休ませる時間を作ることが、翌日の軽やかな足取りに直結するんですね。
「走らない」というだけでなく、できるだけ座ったり横になったりして、脚への負担を最小限に抑えるように心がけてみてください。
ホテルや自宅の部屋では、クッションなどを使って少し足を高くして寝転がるのも、むくみや疲労を取るのにとても効果的だと言われていますよ。

どうしても走りたい時の過ごし方と注意点

どうしても走りたい時の過ごし方と注意点

ここまで「走らない方がいい」と何度もお伝えしてきましたが、そうは言っても「どうしても少し身体を動かさないと落ち着かない!」「走らないと不安で夜も眠れない」というお気持ちも、すごくよくわかります。

何ヶ月も前から目標を立てて、雨の日も風の日も準備してきた大切な大会の前日ですから、ナーバスになってしまうのは人間として当然のことですよね。
もしどうしても身体を動かしたい場合は、無理に我慢してストレスを溜めるよりも、正しいやり方で軽く動かす方が精神衛生上良いこともあります。
どのようなことに気をつければいいのか、具体的な選択肢と注意点をご紹介しますね。

気分転換の「ウォーキング」にとどめるのがおすすめ

もし外の空気を吸ってリフレッシュしたい、少しだけ身体をほぐしたいということであれば、走るのではなく「ウォーキング」にするのが一番のおすすめです。

走る動作は、一瞬ですが両足が宙に浮き、片足だけで着地するため、体重の数倍もの衝撃が脚の関節や筋肉にかかると言われています。
でも、歩く動作なら常にどちらかの足が地面についているため、脚へのダメージをかなり抑えることができるんですね。
それに、ゆっくり歩くことで血流が良くなり、緊張して硬くなった筋肉が適度にほぐれるというメリットもあります。

ただし、ここでも注意が必要なんですね。
気分がいいからといって長時間歩き回ってしまっては、結局脚が疲れてしまい本末転倒になってしまいます。
家の近所や宿泊先のホテルの周りを、景色を楽しみながら10〜15分ほど軽く散歩する程度にとどめておくのが良いかもしれません。
私も大会の前日は、妻と一緒に近所のスーパーまで少しだけ歩いて、当日の朝ごはんの買い出しをしたりしています。
家族と他愛のない会話をしながらゆっくり歩くことで、不思議と張り詰めていた心が落ち着いてくるんですね。

走るなら「20〜30分以内の軽いジョギング」で

どうしても走りの感覚を確かめたい、ウェアやシューズの最終チェックを兼ねて少しだけ走りたい、という方もいらっしゃるかもしれませんね。

その場合は、決してペースを上げず、隣の人と笑顔で会話ができるくらいの「軽いジョギング」にしましょう。
時間にして20〜30分以内が推奨されています。

この時の目的は、心肺機能を高めるための「練習」ではなく、あくまで「身体の確認と心のリラックス」であることを忘れないでくださいね。
フォームの最終確認をしたり、「よし、足に痛みはないな」と安心感を得たりするための時間です。
息が切れるような速いペースで走ったり、最後だからとダッシュ(流し)を何本も入れたりするのは、先ほどお話しした疲労や筋損傷に直結してしまうので避けたほうが無難です。
「あぁ、今日も走るのが気持ちいいな。明日も楽しみだな」と感じる程度の、腹八分目…いや、腹五分目くらいのジョギングでスッと切り上げるようにしてくださいね。

運動は午前中に済ませて午後は徹底的に休む

もしウォーキングや軽いジョギングをするのであれば、実施する時間帯も非常に重要になってきます。
専門家の意見でも、前日の運動は「午前中までに完了させる」ことが推奨されているんですね。

なぜなら、午後から夕方にかけては、明日に向けて身体を休め、自律神経の副交感神経を優位にしてリラックス状態を作っていきたいからです。
午前中の涼しい時間帯に軽く身体を動かしてシャワーを浴び、お昼ご飯を食べた後は、家やホテルでゆったりと過ごす。
これが理想的な前日の過ごし方だと言われています。

好きな本を読んだり、リラックスできる音楽を聴いたりして、とにかく足を休ませる。
午後までウロウロ出歩いたり、夕方に走り込んだりしてしまうと、交感神経が刺激されて興奮状態になり、夜眠れなくなってしまうかもしれないんですね。
午前中は軽く動いて、午後は徹底的に休む。このメリハリを意識して、心と身体を本番モードへと静かに移行させていってくださいね。

前日にやってはいけない3つのNG行動

ここで、前日の過ごし方として絶対に避けてほしい「NG行動」についても触れておきますね。
せっかくの長期間の努力を台無しにしないために、以下の3つには特に注意してください。

  • 30分を超える長時間のランニング
  • 普段と違う食事や、極端な食べ過ぎ・食べなさすぎ
  • 極端に短い睡眠時間

1つ目の「長時間のランニング」は、これまでお伝えしてきた通り、疲労の蓄積と貴重なエネルギーの消費につながるため絶対にNGです。

2つ目の食事についてですが、ランナーの間でよく知られている「カーボローディング(糖質を多めに摂る食事法)」を意識しすぎて、前日の夜にお餅やパスタ、うどんなどを異常なほどドカ食いしてしまう方がいらっしゃいます。
でも、これをやると胃腸に大きな負担がかかって消化不良を起こし、当日の朝に胃もたれや腹痛の原因になってしまうんですね。
食品を扱う仕事をしている私からもお伝えしたいのですが、食事は「普段の食事の量を変えずに、おかずを少し減らしてその分ご飯などの炭水化物をプラスする」程度が一番胃腸に優しくて安全です。
また、生ものや極端に脂っこいもの、食物繊維が多すぎるものも、お腹の調子を崩す原因になるので避けたほうがいいかもしれませんね。

3つ目の睡眠については、最低でも7時間程度の確保が目標とされています。
「緊張してしまってどうしても眠れない」と焦ってしまうこともあるかもしれません。
でも、部屋を暗くしてスマートフォンを置き、目を閉じて横になっているだけでも、身体の疲労はしっかりと回復していくと言われています。
「眠れなくても横になっているだけで大丈夫」と自分に言い聞かせると、プレッシャーが減って自然と眠りにつけることも多いですから、安心してくださいね。

さらに補足しますと、前日だけ気をつければいいというわけではなく、大会の1〜2週間前から徐々にトレーニング量を減らしていく「テーパリング」という長期的な準備も大切だとされています。
前日だけ慌てて休んでも、それまでの過労が抜けきらないこともあるんですね。
本番に向けて少しずつ練習量を落としていく勇気を持つことも、マラソン完走への大切なステップなんです。

前日の過ごし方で本番の走りは大きく変わります

前日の過ごし方で本番の走りは大きく変わります

さて、ここまで色々な角度からお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。
マラソン前日 走る 走らないの疑問について、少しでも心がスッキリして、安心していただけたらとても嬉しいです。

改めて今回の内容をシンプルに整理してお伝えしますね。
マラソン前日は、大切なエネルギー源である糖質を温存し、疲労や筋肉へのダメージを防ぐために「基本的には走らない」のが正解とされています。
もし不安でどうしても身体を動かしたい場合は、走るのではなくウォーキングにしたり、走るとしても笑顔で会話ができるペースで20〜30分以内の軽いジョギングにとどめておくことが強く推奨されているんですね。

そして、運動をするなら午前中までに済ませて、午後は「立たず、歩かず、走らず」を意識して徹底的に脚を休ませることに専念しましょう。
食事は普段通りの量に少しだけ糖質を足す程度にして、胃腸に負担をかけず、十分な睡眠時間を確保する。
こうした一つ一つの細やかで優しい気配りが、明日のあなたの走りを劇的に、そして確実に変えてくれるはずです。

私も、初めての大会前はインターネットの様々な情報に振り回されて不安になりましたが、「シンプルイズベスト」の精神で、やるべきこと(=しっかり休むこと)に集中するようにしてからは、本番を心から楽しめるようになりました。
あなたもきっと、この正しい過ごし方を知ったことで、もう迷うことなく前日を心穏やかに過ごすことができるはずですよね。

あなたなら大丈夫!自信を持ってスタートラインへ

あなたなら大丈夫!自信を持ってスタートラインへ

いよいよ明日は、あなたがこれまで数ヶ月、あるいは何年もかけて積み重ねてきた努力を披露する晴れの舞台ですね。
雨の日も風の日も、仕事で疲れた身体に鞭打って走り続けてきた日々のことを、どうかご自身で誇りに思ってあげてください。
ここまで準備してこられたこと自体が、本当に素晴らしいことなんですから。

大会前日に走らないことは、決して「サボり」ではありません。
最高のパフォーマンスを発揮し、笑顔でゴールテープを切るための、立派な「練習メニューの一つ」なんですね。
「今日は走らなくていいんだ」「明日のためにしっかり休むことが私の仕事なんだ」と自分に優しく許可を出して、ゆったりとした気持ちで過ごしてみてください。

私たち市民ランナーにとって、マラソンは人生を豊かにしてくれる最高のエッセンスですよね。
明日のスタート地点に立った時、きっとあなたの脚はこれまでで一番軽く、心はワクワクと弾んでいるはずです。
途中で苦しくなることもあるかもしれませんが、沿道の温かい応援や、同じ目標に向かって走る仲間たちの存在が、あなたの背中を強く押してくれます。
そして何より、今日しっかりと身体を休める決断をした自分自身への信頼が、最後のひと踏ん張りを力強く支えてくれることでしょう。

不安やプレッシャーは今日ここに置いていって、明日はただ純粋に、マラソンの旅を思い切り楽しんできてくださいね。