マラソン前日

マラソン前日って走る? 走らない?正解はどっちなのか解説

マラソン大会がいよいよ明日に迫ってきましたね。
ドキドキとワクワクが入り混じった、なんとも言えない緊張感を感じている方も多いのではないでしょうか。
そんな時、「前日って少し走っておいた方がいいのかな?それとも完全に休むべき?」と迷ってしまうことってありますよね。

これってすごく気になりますし、実は多くのランナーさんが同じように悩まれているんですね。
一生懸命練習してきたからこそ、最後の1日までベストな選択をしたい、そう思うのは当然のことだと思います。

この記事では、最新の考え方やコーチ陣の意見を交えながら、あなたにぴったりの過ごし方を見つけるヒントを優しくお伝えしていきますね。
これまでの頑張りをしっかり結果につなげるために、一緒にベストな前日の過ごし方を確認していきましょう。

大会前日は「走らない」または「ごく軽く動く」が基本スタイル

大会前日は「走らない」または「ごく軽く動く」が基本スタイルという事実

結論から先にお伝えしますと、マラソン前日に「しっかり走る」のは避けた方が良い、というのが現在の一般的な考え方なんですね。
世界的なコーチ陣や最新の研究でも、大会前日は「走らない(または極めて軽く動く程度)」というのが基本の方針とされています。
「完全なオフ(休養)」にするか、それとも「ごく軽いジョグやウォーキング」にとどめるかのどちらかを選ぶのが、最も安全で確実なアプローチと言われているんですよ。

多くのランニング専門メディアやコーチの方々も、「前日は基本的に走らない」「しっかりと休むことが大前提」というスタンスでほぼ意見が一致しているんです。
もしどうしても体を動かしたい場合でも、「時間は20〜30分以内」「おしゃべりができるくらいの余裕のあるペース」での軽いジョグやウォーキングにとどめるべきだと言われています。
つまり、「前日に息が上がるほど追い込む練習は絶対にNG」という共通認識があるんですね。

そのうえで、全く体を動かさない「完全休養」にするのか、それとも短時間の「軽いジョグ」をするのかは、ランナーさんお一人お一人のレベルや性格、そして目的によって選んでいく個人差の領域になるんです。
「えっ、休んでばかりだと体がなまってしまわないか不安…」という気持ちも、すごくよくわかりますよね。
でも、安心してくださいね。
これまでの長い期間、あなたがコツコツと積み上げてきた練習の成果は、たった1日休んだくらいで消えてしまうような脆いものではないんですよ。
前日は「休むことも重要なトレーニングのひとつ」だと捉えて、リラックスして過ごすことが大切なんですね。

なぜ前日にしっかり走るのは避けた方がいいの?その3つの理由

なぜ前日にしっかり走るのは避けた方がいいの?その3つの理由

前日にはしっかり走らない方がいい、という基本方針についてお話ししましたが、「それってどうしてなの?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
これには、マラソンという過酷なスポーツならではの、体とエネルギーのメカニズムが深く関係しているんですよ。
ここでは、前日に走らない方が良いとされる主な理由を、3つのポイントに分けてわかりやすく解説していきますね。
これを読めば、「なるほど、だから休むべきなんだ!」と納得していただけるはずですよ。

体の大切なガソリンである「糖質」をしっかり温存するため

フルマラソンを走り抜くための主なエネルギー源は、「糖質(筋肉や肝臓に蓄えられたグリコーゲン)」と「脂質」なんですね。
このうち、すぐに力になってくれる「糖質」は、体内に貯蔵できる量に限りがあると言われています。
よくマラソンで「30kmの壁」という言葉を聞いたことがありませんか?
急に足が重くなったり、動けなくなったりするあの辛い現象ですが、実はこの貴重な糖質が枯渇してしまうことが大きな原因の一つだとされているんです。

もし大会の前日にしっかりと走ってしまうと、どうなるでしょうか。
せっかく食事などでため込んだ大切な糖質を、レース本番の前に無駄に消費してしまうことになりますよね。
これって、長距離ドライブの前に車のガソリンをわざわざ減らしてしまうようなものかもしれませんね。
だからこそ、「前日はエネルギーをフルに温存するために基本は走らない」「もし走るとしても長くても20〜30分、ゆっくりと」というアドバイスがされているんですね。
当日のエネルギー切れを防ぐためにも、前日は糖質の無駄遣いを避けるのが賢明なんですよ。

筋肉の疲労や見えないダメージを残さないため

ランニングというのは、私たちが思っている以上に筋肉に負担をかける運動なんですね。
着地のたびに体重の何倍もの衝撃が足にかかり、筋肉にはごく微細な損傷(筋線維の小さなダメージ)が起きていると言われています。
トレーニングによって筋肉が強くなるには、このダメージが回復するまでの数日から数週間の時間が必要なんですよ。
つまり、大会の前日に走って筋肉に刺激を入れたとしても、それが明日の走力アップにつながることはないんですね。

それどころか、前日に無理をしてしまうと、疲労物質が体内に蓄積してしまったり、筋肉痛や違和感が出たり、関節に負担がかかったりするリスクの方がはるかに高くなってしまいます。
これでは、せっかくのレース当日に100%のパフォーマンスを発揮することが難しくなってしまいますよね。
直前の練習はプラスにならないどころか、むしろマイナスに働いてしまう可能性があるからこそ、専門家の多くは前日のトレーニングを推奨していないんです。
これまでの自分を信じて、「もう十分練習してきたから大丈夫」と心の中でつぶやいてみてくださいね。

42.195kmを走り抜くための「脚力」を守るため

フルマラソンは、42.195kmという途方もない距離を、自分の足だけで進み続ける本当に過酷な競技ですよね。
その間、足裏やふくらはぎ、太ももは絶えず着地の衝撃にさらされ続けることになります。
だからこそ、スタートラインに立つまでの間は、この大切な「脚」を極力休ませてあげることが重要なんですね。
コーチによっては、前日は基本的に「立たず、歩かず、走らず」を心がけるようにと指導される方もいらっしゃるくらいなんですよ。

できるだけ座ったり、横になったりしてリラックスする時間を増やすのがおすすめです。
長時間の立ちっぱなしや、観光気分であちこち歩き回るようなことは、なるべく避けた方が良いかもしれませんね。
明日の長丁場に備えて、今日は脚をフカフカのクッションの上で休ませてあげるような、そんな優しい気持ちで過ごしていただければと思います。
しっかりと休ませた脚は、きっと明日、あなたを力強く前に運んでくれますよ。

それでも「少し動いた方がいい」と言われる理由とは?

ここまでは「走らない・休む」ことの大切さをお伝えしてきましたが、実は一部のコーチや経験豊富なランナーさんの中には、「前日に少しだけ体を動かすこと」を推奨している方もいらっしゃるんですね。
「まったく動かさないのは逆に体が固まってしまって良くない」「10〜20分の軽いジョグはやるべき」という意見もあるんです。
これって、少し混乱してしまうかもしれませんね。
でも、これにはちゃんとした理由と、厳密な条件があるんですよ。

軽いジョグがもたらすメリットと守るべき条件

前日に軽く体を動かすことには、いくつかのメリットがあると言われています。

  • 血流が良くなることで、筋肉の緊張がほぐれてリラックスできる
  • 体の「動きの感覚」を最終確認できる
  • 適度に動くことで緊張や不安が和らぎ、メンタルが落ち着く

「どうしても緊張してしまって落ち着かない…」という時に、少しだけ外の空気を吸いながら走ると、気持ちがスッと楽になることってありますよね。

ただし、この「前日ジョグ」には、絶対に守らなければならない条件があるんですね。

  • 時間は10〜20分(長くても20〜30分以内)で終わらせる
  • 一緒におしゃべりができるくらいの「超ゆっくりペース」を守る
  • 心拍数は普段のジョグよりも低めになるように意識する
  • 走り終わったら、しっかりとストレッチを行い、消費した分の糖質を補給する

つまり、「疲労を溜めないこと」が最優先なんですね。
「疲れない程度に」というルールを守れるのであれば、気分転換としての軽いジョグはプラスに働くこともあるんですよ。

 

ウォーキングやストレッチへの置き換えもあり?

「軽く動かしたいけれど、走るのはやっぱり少し不安…」という方もいらっしゃいますよね。
特にフルマラソン初心者さんや、普段から疲労が抜けにくいと感じている方には、無理にジョグをする必要はないんですよ。
体をほぐして血流を良くしたいだけなら、「完全オフ」にするか、あるいは「軽いウォーキングとストレッチ」の組み合わせで十分だという考え方も多いんです。

例えば、10〜20分程度、ご近所をのんびりとお散歩してみたり、お風呂にゆっくり浸かってから入念にストレッチをしたりするだけでも、体はしっかりとほぐれてくれます。
ジョグほどの負荷をかけなくても、心と体の緊張を解きほぐすことは十分に可能なんですね。
ご自身の体調や気分と相談しながら、一番心地よいと感じる方法を選んでみてくださいね。
リラックスして過ごすことが、何よりも大切ですからね。

 

あなたに合うのはどれ?レベルや性格別の過ごし方

あなたに合うのはどれ?レベルや性格別の過ごし方

「休むのが基本」「でも軽く動くのもあり」という両方の視点を見てきましたが、「結局、自分はどうすればいいんだろう?」と悩んでしまうかもしれませんね。
そこで、ここからはランナーさんの経験レベルや性格に合わせた、おすすめの過ごし方の具体例をご紹介していきますね。
あなたご自身の状況と照らし合わせながら、ぴったりのスタイルを見つけてみてください。

 

初心者さんや完走が目標の方の場合

初めてフルマラソンに挑戦する方や、「とにかく制限時間内に完走したい!」という目標を持っている方。
そんなあなたに一番おすすめしたいのは、「完全オフ(走らない)」または「のんびりウォーキング+ストレッチ」というスタイルです。
今のあなたの最大のミッションは、「体力・脚力・糖質のすべてをフル満タンにして、明日のスタートラインに立つこと」なんですね。

「あまり練習できなかったから、前日くらいは10km走っておかないと不安…」という気持ちに駆られることもあるかもしれません。
でも、そこはグッと我慢してくださいね。
前日の長めのランニングは、ただ疲労をためるだけで、残念ながら明日の走力アップにはつながりません。
また、遠方の大会に参加される場合、ついついテンションが上がって観光地を歩き回ったり、エキスポで長時間立ちっぱなしで買い物をしたりしがちですが、これも要注意です。
気がつかないうちに、脚にはかなりの疲労が溜まってしまうんですよ。
明日は素晴らしい景色の中を42kmも走れるのですから、今日の観光はほどほどにして、ホテルやご自宅でゆっくりと体を休めてあげてくださいね。

タイムを狙う中級者〜上級者さんの場合

自己ベスト更新など、具体的なタイムを狙っている中級者から上級者さんの場合は、少しアプローチが変わってくるかもしれませんね。
しっかりと練習を積んできた方であれば、2〜3週間前から練習量を徐々に落としていく「テーパリング」を行っていることが多いと思います。
そのような計画的な疲労管理ができている方の場合、前日の過ごし方は大きく二つに分かれます。

一つは「完全オフ」にして究極まで疲労を抜くパターン。
もう一つは「10〜20分の軽いジョグの後に、短い流し(ウインドスプリント)を数本入れる」というパターンです。
流しを入れることで、筋肉に軽い刺激を与え、明日のレースペースへの動きの感覚を研ぎ澄ませる効果があると言われています。
ご自身の疲労の抜け具合や、これまでのレース前の経験(どちらの方が調子が良かったか)を振り返って、より感覚の良い方を選んでみてくださいね。
自分の体の声をしっかりと聞ける上級者さんだからこ rehearsの、繊細な調整方法だと言えますね。

 

「動かないと落ち着かない!」という方の場合

ランナーさんの中には、「前日に全く家から出ずにじっとしていると、かえって緊張してきたり、不安でソワソワしてしまったりする」というタイプの方もいらっしゃいますよね。
これ、すごくよくわかります。
習慣になっているランニングを急にお休みすると、なんだかリズムが狂ってしまったような気がしてしまうものなんですよね。

もしあなたがこのタイプなら、無理にじっとしている必要はありません。
おすすめの過ごし方は、「午前中のうちに」少しだけ体を動かすというパターンです。
午前中に10〜20分の軽いジョグ、または20〜30分のウォーキングをして、心地よく汗を流してみてください。
そうやって気分をスッキリさせた後は、午後はしっかりと座ったり横になったりして、本格的な休息の時間を確保するんです。
この「動と静」のメリハリをつけることで、メンタルを落ち着かせながらも、体はしっかりと休めることができるんですよ。

これだけは気をつけて!前日のNG行動

さて、どのような過ごし方を選ぶにしても、すべてのランナーさんに共通して「これだけはやってはいけない」というNG行動があるんですね。
せっかくの準備を台無しにしないためにも、最後にもう一度確認しておきましょう。

  • 長時間や高強度のランニング:30分以上走ったり、坂道ダッシュや息の上がるスピード走をしたりするのは絶対に避けましょう。疲労が残るだけです。
  • 慣れていないシューズやウェアでのラン:「明日着る予定の新しいウェアを試そう」というのは危険です。靴擦れや股擦れの原因になります。明日は必ず「着慣れた・履き慣れた」アイテムを選んでくださいね。
  • 長時間の立ちっぱなし・歩きっぱなし:観光や買い物、マラソンエキスポの散策などは、想像以上に脚にダメージを与えます。用事は最小限に済ませましょう。
  • 夜更かし・深酒:アルコールは利尿作用があり、当日の脱水リスクを高めてしまいます。また睡眠の質も下がるため、前日はグッと我慢して、温かいお茶やお水で水分補給をしてくださいね。
  • 急な食事内容の変更:「カーボローディングだ!」と普段食べないような大盛りパスタを食べたり、ゲン担ぎで脂っこいトンカツを食べたりするのは胃腸トラブルのもとです。食べ慣れた消化の良いものを腹八分目でいただきましょう。

これらのポイントに気をつけるだけでも、明日のコンディションは劇的に良くなるはずですよ。

結局のところ、あなたにとっての正解は?

結局のところ、あなたにとっての正解は?

ここまで、「マラソン前日って走る? 走らない?正解はどっちなのか」というテーマで、様々な視点からお話ししてきました。
科学的なデータやプロのコーチの意見をまとめると、一つの大きな共通点が見えてきますよね。
それは、「前日に追い込んで走り込んでもメリットはほぼゼロで、デメリットの方がはるかに大きい」ということです。
だから、「疲労を残すような練習は絶対に避ける」というのが、揺るぎない正解になります。

その前提の上に立った時、前日の過ごし方の選択肢は次の2つに絞られます。

  • 完全オフ(+ストレッチなどの準備):初心者さんや、完走が目標の方、疲労が残りやすい方におすすめ。「脚とエネルギーを100%保存する」スタイルです。
  • 10〜20分のごく軽いジョグまたはウォーキング:少し動いた方が調子が出る方や、中級者〜上級者さんにおすすめ。「体の感覚を整え、メンタルを落ち着かせるために最低限動かす」スタイルです。

どちらがあなたにとっての「大正解」になるかは、これまでのレースでの経験や、疲労回復の早さ、そして何よりご自身の性格によって決めて大丈夫なんですよ。
もし今、あなたがどちらにするか迷っている初心者さんだとしたら、「前日は走らずによく休み、ストレッチと明日の準備に徹する」という選択を強くおすすめします。
それが一番安全で、目標達成の確率を高めてくれる無難な方法だからです。

安心してスタートラインに立つために

安心してスタートラインに立つために

マラソン前日の過ごし方について、少しでも迷いや不安は解消されましたでしょうか。
「どうしようかな…」と悩むのは、あなたがそれだけこの大会に向けて真剣に取り組んできた証拠なんですよね。
その思いは、きっと明日の走りに良い影響を与えてくれるはずですよ。

今夜は、明日のウェアにゼッケンをつけたり、持ち物の最終確認をしたりしながら、ゆっくりとした時間を過ごしてくださいね。
お気に入りのお風呂の入浴剤を使ったり、好きな音楽を聴いたりして、心も体もリラックスさせてあげましょう。
「遠足の前の日のように興奮してしまって、夜なかなか眠れないかもしれない…」と心配している方もいらっしゃるかもしれませんね。
でも、大丈夫。
たとえ前日にあまり眠れなかったとしても、横になって目をつぶっているだけで、体はしっかりと休まっていますからね。
睡眠不足が直接走りに悪影響を与えることは少ないと言われていますので、「眠れなくても焦らなくていいんだ」と気楽に構えていてください。

あなたがこれまで積み重ねてきた努力は、決して裏切りません。
明日は沿道の応援を力に変えて、あなたらしい最高の笑顔で、42.195kmの旅を楽しんできてくださいね。
あなたが無事にゴールテープを切れることを心から応援しています。