いよいよマラソン大会本番が近づいてきましたね。
スタートラインに立つ日を目前にして、「明日はどんな食事をとればベストな走りができるんだろう?」と、ふと気になりますよね。
体調を万全に整えて、これまでの練習の成果をしっかり出し切りたいと思うからこそ、前日の食事選びにはどうしても迷ってしまうかもしれません。
「たくさん食べてスタミナをつけた方がいいの?」「それとも軽く済ませた方がいいの?」
そんなふうに、様々な疑問が頭に浮かぶのは、あなたが真剣にマラソンと向き合ってきた証拠なんですね。
この記事では、マラソン本番に向けてエネルギーをしっかり蓄えるための、おすすめの食事法を丁寧に解説していきます。
どうしてその食事が体に良いのか、逆にどんなものは避けた方がいいのか、具体的なメニュー例や最新のトレンドも交えながら、わかりやすくお伝えしていきますね。
この記事を最後まで読んでいただければ、「何をどう食べればいいの?」という不安がスッと消えて、明日のレースに向けて安心した気持ちで準備ができるはずです。
あなたが最高の笑顔でゴールテープを切れるように、私たちも一緒に食事のポイントを確認していきましょう。
本番で実力を出し切るための食事選びの正解

マラソン前日の食事において、一番大切にしていただきたいポイントがあります。
それは、ご飯やうどんなどの炭水化物を中心とした、高糖質で消化の良い食事をとることなんですね。
「スポーツの前だから、お肉をたっぷり食べてスタミナをつけなきゃ!」と、もしかしたら思うかもしれません。
実は多くの方が同じように考えてしまいがちなのですが、本番で長距離を走り続けるための主なエネルギー源になるのは、お肉の脂質よりも、炭水化物から作られる「糖質」だと言われているんです。
ですから、大会の前日は、普段の食事よりも少し多めに炭水化物を摂ることを意識してみてくださいね。
具体的には、いつもの食事の1.5倍から2倍ほどの炭水化物を目安にすると良いとされています。
管理栄養士などの専門家の推奨によれば、体重1kgあたり1日に7〜10gの糖質を摂るのが理想的だという見方もあります。
例えば体重60kgの方なら、420g〜600gもの糖質になるんですね。
おにぎり1個に含まれる糖質が約40gくらいですから、意識して多めに食べないとなかなか届かない量かもしれませんね。
そして、ただ炭水化物をたくさん摂ればいいというわけではなく、「消化の良さ」もとっても大切なキーワードになります。
胃腸に負担をかけないように、脂っこいものや、食物繊維が多すぎるもの、そして生ものはなるべく控えるのがおすすめなんですね。
この「高糖質」と「消化の良さ」という2つのポイントを押さえるだけで、当日の体の軽さやスタミナの持ちがきっと違ってくるはずですよ。
次からは、どうしてこのような食事がおすすめなのか、その理由をさらに詳しく見ていきましょうね。
どうしてその食事が選ばれるの?体に起きる変化の秘密

カーボローディングで体の中にエネルギーを蓄えるため
マラソンというスポーツは、私たちが想像している以上に、膨大な量のエネルギーを消費します。
42.195キロという長い距離を走り続けるためには、体の中にしっかりとした「ガソリン」を蓄えておく必要がありますよね。
そのガソリンの役割を果たしてくれるのが、ご飯やパンなどの炭水化物から作られる「グリコーゲン」という成分なんですね。
筋肉や肝臓にこのグリコーゲンをたっぷりと貯蔵しておくための食事法を「カーボローディング」と呼んだりします。
ランナーの方なら、一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。
東京マラソンの公式情報などでも、レース前の48時間は高糖質な食事をとることで、体内のグリコーゲンが20〜30%も向上すると言われているんですよ。
車に例えると、長距離ドライブに出かける前に、ガソリンスタンドでメーターを満タンにするようなイメージです。
だからこそ、前日の食事では、白米やお餅、うどんといった、すぐにエネルギーに変わりやすい炭水化物を積極的に選んでいただきたいんですね。
そうすることで、レース後半にやってくる「足が重くて動かない…」というあの辛い壁を、少しでも乗り越えやすくなるはずです。
胃腸への負担を減らし、当日の胃もたれを防ぐため
エネルギーをたっぷり蓄えることと同じくらい大切なのが、「胃腸を疲れさせないこと」なんですね。
もし前日の夜に消化の悪いものを食べてしまうと、あなたが眠っている間も、胃腸は一生懸命に働き続けることになります。
その結果、翌朝起きた時に「なんだか胃が重たいな…」と感じてしまうかもしれません。
それではせっかくのコンディションが崩れてしまいますよね。
特に注意していただきたいのが、以下の2つの成分です。
消化に時間のかかる脂質には要注意
トンカツや唐揚げなどの揚げ物、クリームたっぷりのパスタ、脂身の多い豚バラ肉などは、とっても美味しいですよね。
でも、これらのような脂質の多い食事は、胃の中で消化されるまでに3〜5時間もかかってしまうと言われています。
普段、焼肉やケーキをたくさん食べた翌朝に、胃もたれを感じた経験はありませんか?
あれこそが、脂質が胃腸に長く残っているサインなんですね。
実は、各種ランナー調査などの疫学データでも、前日に脂質を摂りすぎたランナーは、レース中に胃腸のトラブルを起こす確率が2倍以上になるという見方もあるんです。
これって、少し怖い数字だと思いませんか?
レース当日は、走る時の上下の揺れによって、ただでさえ胃腸に負担がかかりやすい状態になります。
前日はなるべく脂質を控えて、胃腸をゆっくり休ませてあげましょうね。
普段は体に良い食物繊維も、前日は控えめに
玄米やごぼうなどの根菜類、きのこ、海藻といった食物繊維がたっぷり含まれた食材。
これらは、普段の健康づくりやダイエットには欠かせない、素晴らしい食材ですよね。
でも、マラソン前日だけは、少し注意が必要なんですね。
なぜなら、食物繊維は腸の中でガスを発生させやすくしたり、消化しきれずにお腹が緩くなる原因になったりするかもしれないからです。
特に「不溶性食物繊維」と呼ばれる水に溶けにくいタイプは、腸の働きを活発にしすぎるため、レース中にお腹が張ってしまったり、急にトイレに行きたくなったりするリスクを高めてしまいます。
タイムを狙って走っている時に、トイレを探さなければならない状況は、できる限り避けたいですよね。
ですから、前日のご飯は玄米ではなく「白米」を選んだり、野菜を食べる時も消化の良いものを選んだりするのがおすすめですよ。
食中毒や急な体調不良のリスクを完全にブロックするため
そしてもう一つ、絶対に忘れてはいけないのが「生もの」を避けるということです。
新鮮なお刺身や生牡蠣、レアに焼いたステーキなどは、ご馳走として魅力的ですが、食中毒を引き起こすリスクがゼロではありません。
「自分はこれまでお腹を壊したことがないから大丈夫!」と思っていても、レース前日は少し状況が違うんですね。
大会へのプレッシャーによる緊張や、これまでの練習の疲労で、目に見えないところで免疫力が下がっているかもしれないからです。
万が一、前日や当日の朝に激しい腹痛や下痢に見舞われてしまったら、これまでの努力が水の泡になってしまうかもしれないですよね。
それはあまりにも悲しいことだと思います。
ですから、前日の食事はしっかりと中まで火が通った、温かいメニューを選ぶようにしてくださいね。
安全第一で、不安な要素は少しでも減らして本番を迎えましょう。
マラソン前日におすすめの具体的な食事メニュー例

ここまで、どんな食事が良くて、何を避けるべきかをお話ししてきました。
「理屈はわかったけれど、じゃあ実際にはどんなメニューを作って食べればいいの?」と気になりますよね。
ここからは、朝食、昼食、夕食、そして補食まで、MizunoやGlicoといった専門サイトのガイドラインでも推奨されている、おすすめのメニュー例を具体的にご紹介していきますね。
ご自身の好みや、普段から食べ慣れているものに合わせて、ぜひ参考にしてみてください。
朝食:一日のスタートを優しく切る定番メニュー
前日の朝食は、睡眠中に消費されたエネルギーをしっかりと補給し、胃腸を優しく目覚めさせる大切な食事ですね。
おすすめなのは、やはり日本の伝統的な和食の朝ごはんです。
スポーツメーカーなどの専門サイトでも推奨されているのが、以下のような組み合わせです。
- 白米のおにぎり(2個程度、具材は梅干しや鮭などシンプルなもの)
- お味噌汁(お豆腐や少量のわかめを入れた消化の良いもの)
- バナナ
おにぎりは、手軽に良質な糖質を摂れる最強のアイテムですよね。
そしてお味噌汁で温かい水分と塩分を補給し、バナナで消化の良いエネルギーと、筋肉の働きを助けるカリウムを追加します。
とってもシンプルですが、胃に優しく、しっかりとエネルギー源になってくれる素晴らしいメニューなんですよ。
朝からこれなら、無理なく美味しく食べられそうですよね。
昼食:炭水化物をしっかりチャージする満足メニュー
昼食は、一日の中で一番しっかりと炭水化物を摂取できるタイミングかもしれませんね。
午後からの活動に向けて、そして明日のために、たっぷりと糖質を蓄えましょう。
栄養ガイドなどでも人気があるのが、こんなメニューです。
- 親子丼(ご飯をいつもより多めにして)と、すまし汁
- 海鮮丼(※ただし生魚は避け、しらすやカニカマ、錦糸卵などの加熱された具材)と、温かいうどん
親子丼は、ご飯でしっかり糖質を摂れるのはもちろん、鶏肉から良質なタンパク質も摂れるのでとってもおすすめなんですね。
また、Glicoのガイドでは、そぼろ卵、豚もも肉、いんげんを使った「3色丼」も、ご飯をたくさん食べられる簡単アレンジとして紹介されています。
もし「うどん」を選ぶ場合は、天ぷらなどの脂っこいトッピングは避けて、卵やわかめ、おぼろ昆布など、消化の良いシンプルなものを選ぶのがコツですよ。
ご飯とうどんのダブル炭水化物という組み合わせも、カーボローディングの観点からは非常に理にかなっているんですね。
夕食:早めに済ませて睡眠の質を高める安心メニュー
いよいよ本番前夜の夕食ですね。
夕食で一番気をつけていただきたいのが、「食べる時間」なんです。
理想としては、就寝する3〜4時間前には食事を終わらせておくことをおすすめします。
そうすることで、寝る頃には消化が一段落し、深い睡眠をとることができますよ。
夕食のメニュー例としては、以下のようなものが定番で人気があります。
- 白米大盛り
- 豚肉の生姜焼き(もも肉などの脂身の少ない部位)
- 鮭の塩焼きや、ちゃんちゃん焼き
- 消化の良い温野菜(パプリカやキャベツなど)
- 温かい雑炊
ここで特におすすめしたいのが、「豚肉」や「鮭」なんですね。
実はこれらの食材には、ビタミンB1という栄養素がとっても豊富に含まれているんです。
ビタミンB1は、ご飯やうどんから摂った糖質を、効率よくエネルギーに変えてくれる働きをサポートしてくれる、ランナーにとっての強い味方なんですよ。
「豚肉の生姜焼きにご飯大盛り」なんて、想像しただけでも食欲が湧いてきますよね。
ただし、豚肉を選ぶときは、バラ肉のような脂身の多い部分は避けて、もも肉やヒレ肉などの赤身を選ぶようにしてくださいね。
コンビニエンスストアを賢く活用する選び方
「仕事が忙しくて、前日に自炊をする余裕がない…」という方もいらっしゃいますよね。
わかります、私たちも毎日忙しく過ごしていますから、どうしても料理の時間が取れないことだってあります。
そんな時は決して無理をせず、コンビニエンスストアを賢く活用しましょう。
コンビニで選ぶ時も、基準は同じです。
- おにぎり(鮭、梅、昆布など、マヨネーズを使っていないもの)
- 温かいうどん(天ぷらなどの揚げ物が入っていないもの)
- カステラやバナナ
- 100%のフルーツジュース
これらを組み合わせるだけでも、立派なカーボローディングのメニューになりますよ。
コンビニなら、成分表示を見て脂質が少ないものを自分で選べるというメリットもありますから、ぜひ安心してくださいね。
補食(おやつ):小腹が空いた時や追加チャージに
もし、食事と食事の間で小腹が空いてしまったり、「もう少し糖質を摂っておきたいな」と思ったりした時は、補食を上手く活用してみましょう。
無理に一度の食事でたくさん食べようとすると、胃が苦しくなってしまいますからね。
補食としておすすめなのは、次のようなものです。
- バナナ
- カステラ
- 果汁100%のオレンジジュースやリンゴジュース
- 甘酒や豆乳
- ごく少量のナッツやプロテイン
特にカステラは、脂質が少なくて糖質がたっぷり詰まっているので、ランナーの間では昔から定番のエネルギー食として愛されているんですよ。
甘いものを食べると、本番前の緊張した心もフワッとほぐれるかもしれませんね。
当日朝(レース3〜4時間前)のつなぎ方
少しおまけになりますが、マラソン当日の朝食についても触れておきますね。
前日にしっかりエネルギーを蓄えたら、当日の朝はレースのスタート時間から逆算して、3〜4時間前に食事を済ませるのがベストだとされています。
東京マラソンの公式ガイドなどを参考にすると、当日の朝は以下のようなメニューがおすすめです。
- おにぎり
- お餅の入った力うどん
- バナナ
- オレンジジュース
当日もやはり、消化の良さと高糖質がカギになります。
そして、スタートの1時間くらい前になったら、カステラやバナナ、またはゼリー飲料などで最後のエネルギーチャージをすると安心ですね。
最新のトレンドとして、2026年時点では、アミノ酸のサプリメントや、ペプチドが豊富な魚肉である「かまぼこ」を取り入れるランナーさんも増えているそうですよ。
かまぼこなら手軽に食べられて、良質なタンパク質も補給できるので、とっても理にかなっていますよね。
ご自身のお腹の調子と相談しながら、ベストなタイミングを見つけてみてくださいね。
お腹に優しくエネルギーを満たして本番に備えよう

ここまで、マラソン前日におすすめの食事について、様々な角度からお話ししてきましたが、いかがでしたでしょうか。
もう一度、大切なポイントを一緒に振り返ってみましょう。
- ご飯、うどん、お餅など、高糖質な炭水化物を中心に食べること
- 消化に時間のかかる脂っこいもの(揚げ物やバラ肉など)は避けること
- お腹の不調を防ぐため、食物繊維の多いものや生ものは控えること
- 豚肉や鮭など、ビタミンB1を含む食材でエネルギー作りをサポートすること
- 夕食は就寝の3〜4時間前には済ませ、ゆっくり休むこと
これらが、マラソン前日の食事の基本ルールになります。
あれこれと難しく考える必要はありません。
「いつもより少し多めのご飯と、脂身の少ない温かいおかず」を心がけるだけで、十分に素晴らしいコンディション作りができますからね。
そして何より大切なのは、「普段から食べ慣れているものを食べる」ということです。
「有名な選手がこれが良いと言っていたから」と、前日に初めての食材に挑戦するのは、お腹がびっくりしてしまうかもしれないので少しリスクが高いですね。
あなたの体が一番安心できる、美味しいと感じる食事を選んでくださいね。
今までの努力を信じて、明日は笑顔で駆け抜けましょう

スタートラインに立つまでの道のり、本当に色々なことがあったと思います。
雨の日も風の日もコツコツ走ったこと、足の痛みに耐えながら練習したこと、もしかしたら途中で心が折れそうになったこともあったかもしれませんね。
でも、あなたは今日まで諦めずに続けてこられました。
そのこと自体が、本当に素晴らしいこと!
その努力は、すでにあなた自身の大きな財産になっているはずです。
明日の結果やタイムがどうであれ、あなたがこれまで積み重ねてきた練習の日々は、絶対に嘘をつきません。
前日の今日は、体に優しい美味しいご飯を食べて、温かいお風呂にゆっくり浸かって、早めにお布団に入ってくださいね。
もし夜に不安な気持ちが顔を出したら、「しっかりエネルギーを蓄えたから大丈夫!明日はきっと走れる!」と、ご自身に優しく言い聞かせてあげてください。
沿道からの温かい声援、頬をなでる風の感覚、そしてゴールテープを切った時のあの何にも代えがたい達成感。
マラソン当日はきっと、あなたにとって忘れられない最高の一日になるはずです。