
ウルトラマラソンに挑戦してみたいけれど、50km以上の果てしない距離を走り切るための練習って、一体どうやって進めればいいんだろう?
そんなふうに不安に思っていませんか。
フルマラソンを超える未知の距離に挑むとき、誰だって「自分の脚が最後までもつのか」「途中で歩いてしまわないか」と心配になりますよね。
この記事では、ウルトラマラソン初心者が完走するために欠かせない、基礎となる「脚づくり」の練習メニューについて、やさしく丁寧にお伝えしていきますね。
この記事を読んでいただければ、ケガを防ぎながら無理なく筋持久力を高めるための、具体的なトレーニング方法がはっきりとわかりますよ。
そして、本番当日に向けて少しずつ自信をつけていき、笑顔でスタートラインに立てるような明るい未来が待っているはずです。
私たちも一緒に、ウルトラマラソン完走という素晴らしい目標に向かって、一歩ずつ前に進んでいきましょうね。
筋持久力と土台を強化するトレーニングが完走への第一歩です

ウルトラマラソン初心者のための脚づくりにおいて、最も大切になるのは「筋持久力と脚の土台強化」を重視した練習メニューを組むことなんですね。
具体的には、ロング走や起伏走を中心にして、90分から150分以上走り続ける持続走を、週に2回から4回ほど積み重ねていくのが基本とされています。
目標とする月間走行距離は、初級者の方で200kmから250kmを目安にして習慣化していくのがおすすめと言われていますよ。
もちろん、ただ距離を踏めばいいというわけではなく、故障を防ぐためにしっかりと回復日を挟むことも、同じくらい重要なポイントになってきます。
たくさん走った分だけ、しっかりと体を休ませることで、筋肉はより強く生まれ変わっていくんですね。
私の大好きな漫画『マラソンマン』の主人公が、泥臭く少しずつ成長していく姿のように、地道な努力こそが完走への一番の近道なんだと実感しています。
限られた時間の中で、いかに効率よく、そしてケガなく脚づくりをしていくかが、私たち市民ランナーにとっての大きなテーマになりますよね。
どうして持続走と土台強化がウルトラマラソンに必要なんでしょうか?

では、なぜ90分以上の持続走や脚の土台強化が、それほどまでに重要だと言われているのでしょうか。
ただ闇雲に走るよりも、その理由をしっかりと理解しておくことで、毎日のトレーニングの質が大きく変わってきますよ。
きっと、理由がわかると「なるほど、だからこのペースで走るんだ」と納得できて、練習へのモチベーションもグッと上がるかもしれませんね。
ウルトラマラソン特有の距離と体への負荷に対応するため
フルマラソンよりも長い50km、あるいは100kmといった距離を走るウルトラマラソンでは、体にかかる負荷は私たちの想像をはるかに超えるものなんですね。
フルマラソンまでは「スピードと持久力」のバランスが鍵になりますが、ウルトラマラソンの場合は、とにかく「長く動き続けるための筋持久力」が求められます。
長い時間走り、ときには歩き続けると、着地の衝撃によって筋肉の細胞が徐々に壊れていき、後半になると脚が鉛のように重くなって動かなくなる瞬間がやってきます。
これって、ランナーなら誰しも一度は経験したことがある、あの辛い感覚ですよね。
この深刻なダメージに耐えうる頑丈な脚をつくるためには、普段の練習から「長時間体を動かし続ける」という刺激を定期的に与えておく必要があるとされています。
90分から150分という長い時間をかけてゆっくり走ることで、筋肉の隅々にまで張り巡らされている毛細血管が発達し、酸素や栄養を効率よく運べる体に変化していくと言われているんですね。
これが、いわゆる「脚の土台づくり」と呼ばれるものです。
土台がしっかりしていないと、どれだけ立派な家(スピードや高い心肺機能)を建てようとしても、ちょっとした風で崩れてしまいますもんね。
まずは、焦らずじっくりと土台を固めることが、完走への一番の近道になるはずです。
エネルギー切れを防ぐための「脂肪燃焼能力」を高めるため
もう一つ、ウルトラマラソンで非常に重要になってくるのが「エネルギーの補給と消費のバランス」なんですね。
人間の体が蓄えておける糖質(グリコーゲン)の量にはどうしても限界があって、フルマラソン以上の距離を走ると、途中で枯渇してしまうことがほとんどです。
いわゆる「ガス欠」状態ですね。急に体が動かなくなるあの感覚、本当に恐ろしいですよね。
そこで必要になるのが、私たちの体に豊富に蓄えられている「脂肪」をエネルギーとして活用する能力です。
持続走のようなゆっくりとしたペース、つまり「隣の人と楽しくおしゃべりできるくらいの余裕のあるペース」で長く走ることで、体は貴重な糖質を節約し、脂肪を優先的に燃焼してエネルギーを作り出すようになると言われています。
この脂肪燃焼能力が向上することで、レース後半のエネルギー切れを遅らせることができ、最後まで粘り強く走り続けることができるようになるんですね。
また、レース中に胃腸が疲れて食べ物を受け付けなくなったときでも、自分の体脂肪を頼りに進み続けることができるため、ゆったりとしたロング走はウルトラマラソン完走への強力な武器になるという見方があります。
故障を防ぎながら練習を継続するため
ウルトラマラソンに向けた練習は、どうしても1回あたりの走行距離が長くなりがちです。
「月間200kmから250km」という目標を聞くと、「そんなに走って膝や足首は大丈夫なの?」と不安に思う方も多いかもしれませんね。
本当にその通りで、市民ランナーにとって最も避けたいのは「ケガをして走れなくなってしまうこと」ですよね。
だからこそ、スピードを出さずにゆっくり長く走る「持続走」が強く推奨されているんです。
スピードを上げて走ると、着地のたびに脚にかかる衝撃が体重の何倍にも跳ね上がり、関節や腱、靭帯を痛めるリスクが急激に高まってしまいます。
一方で、ペースをグッと落としてじっくり走ることで、着地衝撃を和らげながら、じんわりと筋肉や腱を鍛えることができるんですね。
また、練習計画の中にしっかりと「回復日(休足日)」を設けることも、故障防止には絶対に欠かせません。
走って微細な断裂を起こした筋肉は、休んでいる間に十分な栄養と睡眠をとることで修復され、より強くなる「超回復」のサイクルを繰り返します。
痛みが出る前に対処し、疲労が抜けないときは思い切って歩く練習に切り替えて回復を促す。
このサイクルを意識しながら、焦らずじっくりと脚の耐久性を高めていくことが、結果的に完走率をグッと引き上げてくれるはずですよ。
初心者におすすめの具体的な脚づくりメニューをご紹介します

ここからは、皆さんが明日からでも取り入れられるような、具体的な練習メニューについてご紹介していきますね。
どれも特別な環境がなくても、近所の公園やいつものジョギングコースでできるものばかりなので、ご自身の生活スタイルや仕事の都合に合わせて、無理のない範囲で組み合わせてみてくださいね。
週末のロング走で基本の脚づくりをおこないましょう
ウルトラマラソンの練習の核となるのが、なんといっても「ロング走」です。
お休みの日の週末など、まとまった時間が取れる日に、90分から150分(距離にして20km〜40km程度)をゆっくりとしたペースで走るメニューですね。
ペースの目安としては、1kmあたり6分30秒から7分40秒くらいとされています。
普段から走っている方にとっては「ちょっと遅すぎるかな?」「歩いている人に抜かれそうだな」と感じるくらいがちょうどいいかもしれませんね。
このメニューの最大の目的は、速く走ることではなく、「長時間にわたって疲労を感じるまで脚を動かし続けること」にあります。
さらに、100km級のウルトラマラソン完走を目指す場合は、週末に1日だけ長く走るのではなく、土曜日と日曜日など、2日連続でロング走を行う「セット練習」も非常に効果的と言われています。
例えば、土曜日に20km〜30kmを走り、脚に疲労がたっぷり残った状態のまま、翌日の日曜日にも再び20km〜30kmを走る、といった具合ですね。
疲れて重たくなった脚で「もう一度走り出す」というこの感覚は、まさにウルトラマラソン後半の苦しい時間帯の疑似体験になります。
ただ、このセット練習は体への負担も非常に大きいので、初心者のうちは距離を短く設定して徐々に慣らしていくことが大切です。
そして、高負荷の練習をおこなった後は、入念なストレッチやマッサージ、そしてタンパク質を中心とした十分な栄養補給を絶対におこなってくださいね。
自分の体をいたわることも、立派なトレーニングの一つなんですよ。
坂道を利用した起伏走でふくらはぎの筋力を強化しましょう
平らな道ばかりを快適に走っていると、使う筋肉がいつも同じになってしまい、脚の特定の部位ばかりが疲労してしまうんですよね。
そこでぜひ取り入れたいのが、坂道を利用した「起伏走(坂道トレーニング)」です。
これは、300mから1,000mほどの適度な傾斜のある坂道を上り下りするメニューで、全体で3kmから8km程度の距離を、まずは5セットくらいから始めてみるのがおすすめとされています。
上り坂で息が上がってずっと走り続けるのがキツければ、上りは腕を大きく振って大股で歩き、下りはリラックスして走る、といったように「歩き」と「走り」を交互に繰り返しても全く問題ありません。
この坂道トレーニングは、平地を走るだけでは鍛えにくい脚の筋力、特にふくらはぎ(腓腹筋やヒラメ筋)やお尻の筋肉を効率よく刺激して強化することができると言われています。
実際のウルトラマラソンのコースは、山を越えたり峠を走ったりと、アップダウンが激しいことが本当に多いんですよね。
この起伏走を月に2回から4回ほど、平地のロング走と交互のスケジュールで取り入れると、どんな過酷なコースにも対応できる、強くてタフな脚が育っていくはずですよ。
朝食前の「空腹ランニング」で体脂肪活用能力をアップさせましょう
仕事や家事で忙しい平日でも、なんとか練習時間を確保したい方におすすめなのが、朝食を食べる前に行う「空腹ランニング」です。
朝早く起きて、コップ一杯の水や白湯で軽く水分補給だけをして、まだ何も食べていない空腹の状態で30分から90分ほどのジョギングをおこないます。
これって、慣れないうちは血糖値が低くて、少し力が出ない感じがしたり、足が重く感じたりするかもしれませんね。
でも、体内に糖質が少ない状態であえて走ることで、体が「糖質がないなら、豊富にある脂肪を燃やしてエネルギーを作らなきゃ!」と賢く学習してくれるんですね。
これを週に3回ほど日常的な習慣として取り入れることで、体脂肪を効率よくエネルギーに変換できるエコな体質に変わっていくとされています。
平日で空腹ランニングに慣れてきたら、休日を利用して空腹のまま90分から150分の長めジョグに挑戦してみるのも、本番に向けた素晴らしいシミュレーションになります。
ただし、めまいや冷や汗、極度の疲労感を感じた場合はエネルギーが完全に切れてしまっているサインなので、すぐに中止して持参したアメやゼリーで糖分を補給し、無理をしないように気をつけてくださいね。
レースに向けた3ヶ月間のスケジュール例
さて、ここまでさまざまなメニューをご紹介してきましたが、これらをどのように組み合わせて日々の練習計画を立てていけばいいのか、気になりますよね。
レースの3ヶ月前から当日までの、初心者向けの計画の目安を分かりやすくまとめてみました。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
- 1ヶ月目(土台づくり期):
まずは体を長い時間動かすことに慣れ、土台をつくる期間です。
90分から120分の連続走を週に3〜4回おこないます。
疲れたら無理せず歩きを交える「マラニック(マラソン+ピクニック)」のような感覚で、1km6分30秒〜7分ペースで、景色を楽しみながら動くことを目標にしてくださいね。 - 2ヶ月目(強化期):
土台ができたら、少しずつ負荷を上げて脚を強化していきます。
20kmの距離を5分40秒ペースと少し速めで走ってみたり、先ほどご紹介した坂道走や、週末の連続ロング(セット練習)を追加してみましょう。
スピード練習(例えば1kmを7〜8割の力で3本走った後に60分走るなど)も月に1〜2回だけ取り入れると、心肺機能にも良い刺激が入り、走りに余裕が生まれますよ。 - レース前1ヶ月(ピークと調整期):
この時期の初旬に練習量のピークをもっていき、月間走行距離200〜250kmを目指します。
また、本番を想定して「走りながら給水・給食する練習」や「疲れたら戦略的に歩く練習」も積極的に取り入れてみてくださいね。
上り坂やエイドステーション(給水所)で歩きを上手に交えることで、脚への負担が大きく軽減され、結果的にタイムが良くなることも多いんです。
さらに、本番で使用する予定のハイドレーションパック(背負うタイプの給水リュック)を実際に背負って走ることに慣れておくことも、肩こりや擦れを防ぐためにとても大切なんですよ。
ちなみに、2026年時点のウルトラマラソンの最新トレンドでは、ウルトラに特化したランニングショップなどで「30kmの脚づくり走」を推奨したり、空腹ランや起伏走を利用した「脂肪活用」をこれまで以上に重視するスタイルが主流になっているという見方もあります。
より効率よく、かつ実践的な練習が、現代のランナーには求められているのかもしれませんね。
最新の知識も取り入れながら、賢く練習を進めていきたいですね。
ウルトラマラソン完走に向けた練習メニューの総まとめ

ここまで、ウルトラマラソン初心者が完走するための脚づくりについて、トレーニングの理由から具体的なメニュー、そしてスケジュールの立て方まで、さまざまな角度からお伝えしてきました。
少し情報がたくさんあって、「全部できるかな」と戸惑ってしまった方もいるかもしれませんね。
最後に、一番大切なポイントをもう一度シンプルに整理しておきましょう。
- ウルトラマラソンの練習は、スピードではなく「筋持久力」と「脚の土台強化」を最優先に考えることが一番の目的です。
- 週末は90分〜150分の「ロング走」をゆっくりペースで行い、余裕があれば連続して走る「セット練習」で脚の耐久性を極限まで高めましょう。
- 「起伏走(坂道トレーニング)」を月に数回取り入れて、ふくらはぎなど実践で使えるタフな筋力を鍛えましょう。
- 朝の「空腹ランニング」を習慣にして、糖質に依存せず脂肪をエネルギーとして燃やせるエコな体質に改善していきましょう。
- 目標とする月間走行距離は200km〜250kmですが、ケガを防ぐために回復日をしっかり設け、痛みや異常を感じたらすぐに休む勇気を持ちましょう。
これらの基本メニューを、レースの3ヶ月前から「土台づくり→強化→ピーク・調整」というステップで少しずつ積み重ねていけば、必ずあなたの脚はウルトラマラソンの過酷な距離に耐えうる強さを手に入れることができますよ。
歩きを積極的に取り入れたり、信号のない皇居周回コース(約21kmでキロ7分20秒ペースなど)のような実践的なコースを利用するのも、気分転換になって素晴らしいですよね。
焦らず、自分のペースで練習を育てていく感覚を楽しんでみてください。
ウルトラマラソンという未知の領域への挑戦は、誰だって不安やプレッシャーがつきものです。
「もし途中で関門時間に間に合わなかったらどうしよう」「脚が痛くて一歩も動けなくなったらどうしよう」と、夜ベッドの中でドキドキしてしまうこともあるかもしれません。
でも、毎日の早朝や週末に重ねた小さな一歩一歩の積み重ねが、確実にあなたの筋肉を、そして心を強くしてくれます。
仕事や家事、育児で忙しい日々の中で、なんとか時間を見つけて走ろうとする皆さんのその努力は、本当に尊くて美しいものだと感じています。
今日ご紹介したメニューのすべてを、最初から完璧にこなす必要なんてまったくありません。
ご自身の体調やライフスタイルに合わせて、「今日は空腹ランだけやってみよう」「今週末は坂道を少しだけ歩いてみよう」と、できることから一つずつ、楽しみながら取り入れてみてくださいね。
もし練習の途中で足が痛くなったり、仕事の疲れで心が折れそうになったら、立ち止まって休んでもいいんです。
ウルトラマラソンは、歩いたっていい、立ち止まって景色を眺めたっていい、自分自身の心と体との対話を深く楽しむための、人生の長旅なんですから。
あなたがこれまで見たこともないような美しい景色を越え、感動の涙とともに笑顔でゴールテープを切るその日まで、私は同じ空の下から心から応援しています。
一緒に、素晴らしい達成感を味わうための「脚づくり」、今日から少しずつ始めてみませんか?